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【IT業界脱出】客先常駐が良くない理由

労働者の皆様。


こんにちは。人売りIT企業のドナドナされていた元プログラマーのリェータです。客先常駐という名の人売りIT企業に悩まされている人はご存知かもしれませんが。今回の記事は、IT業界を志す若者向けの記事です。


結論から言うと、IT業界へは来ない方がいい。正確に言うと、会社自身が独自の製品、サービスを生み出せていない客先常駐がメインの会社へ来てはいけない理由を書いていく。元プログラマーとして5年間、客先常駐としてドナドナされていた者の意見を書いていきます。この多重請負、人売りITを撲滅しないと駄目でしょう。

目次

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客先常駐が良くない理由

IT業界の客先常駐はなぜ良くないのかというと、実態が派遣だからです。正社員で入社した人からはクレームがきそうですが、どう言っても正社員ではありません。実態は派遣です。


これだと、「派遣は良くない」と言っているだけなので、もっと具体的な事を書いていきます。

まずは、客先常駐の流れ

客先常駐されていた方ならわかるかと思いますが、以下のような感じで客先で働きますよね?

  1. 人売りITの企業へ応募
  2. 人売りIT企業の書類選考を通過すると
  3. 常駐先のリーダーと面接
  4. 常駐先のリーダーとの面接結果が合格なら常駐決定
  5. 派遣元とも雇用契約を結ぶ
  6. 常駐先で、あなたは勤務開始(派遣元会社は派遣代金を客先からもらう→売上→あなたの給料)
  7. 契約が終了したときに常駐は終わり
  8. 次の常駐先が見つからないと退職

といった具合です。正社員として雇用をされていようが、派遣と実質的に変わらないですよね。契約が完了したら自社に戻ると流れも同じで、この客先常駐の問題は、派遣と同じような問題があります。


そして次の派遣先・常駐先が決まらない限り、その技術者は待機させておくことになるので、稼働が無い技術者へお金を払わないといけません。


この流れは働く上では決定的な問題があります。それは・・・・

事実上の年齢制限

歳をとると、受け入れてくれる常駐先が少なくなる特徴があります。客先のリーダーが歳を取った技術者に指示が出しずらいなど、があれば、「要らない」と返事を出して技術者の受け入れてくれません。


転職活動をしたことがあれば分かりますが、年齢制限のかかった求人も多いですよね?これと同じことが客先常駐で派遣されるときに起きるのです。


客先で働けない技術者は、社内でお金を稼げないダメ社員といわれてしまい社内失業状態になって退職を強要されます。


なぜなら、派遣できずに待機をしている技術者というのは、会社から見たら、お金が浪費する存在だからです。その技術者がいる限り会社は、売上が無いのに、給料を払い続けないといけません。


営利企業である限り、お金を稼がないと会社は倒産しますので、お金を稼いでこない人を雇い続ける会社って存在しますか?という疑問にぶち当たります。会社も慈善事業ではないのだから、お金を稼いでこない高齢技術者を解雇するのです。

長時間労働するほど「会社」が儲かる

派遣元と派遣先の間で準委任契約というものを結びます。この準委任契約というものは成果物を定めないで、エンジニアの労働時間に基づいて対価を支払う契約です(ちょっと違うかも・・)


このエンジニアを派遣して労働時間で対価を決める方法だと、派遣されるエンジニアの働かないといけない労働時間が決まっていて、月に140時間~180時間の労働は800,000円という具合に決まっています。この前述の規定時間に満たない場合、客先はエンジニアの派遣料金を控除することができます。


ということは、エンジニアが有給休暇を取得したり、効率的に仕事を終わらせて労働時間が短くなると、派遣元のエンジニア派遣に係る売上は減ることを意味しますので、エンジニアが有給休暇が取れなかったり、早く仕事を終わらせると派遣元の会社の売上が減少する事態が生じます。


逆に売上を上げたかったら、エンジニアを長時間労働が生じるプロジェクトに放り込めばいいのです。そうすると規定時間を超えた分だけ会社の売上があがります。その増加した売上=長時間労働なのでエンジニアは苦しむのです。

虚業の中抜き屋は責任を取らない

例えば1つの国家プロジェクトを発注する場合、以下のように仕事がお上から降りてくる。

  1. 政府  技術者一人1か月で300万円で発注
  2. 大企業 同条件で200万円で発注
  3. 中堅企業  同条件で150万円で発注
  4. 中小企業A 100万円で発注
  5. 中小企業B 60万円で発注
  6. エンジニア 40万円手元に来る

金は取るが責任は取らない

この手のピラミッド状の多重階層請負構造の問題点は、プロジェクトで炎上・遅延が発生したときの責任の所在が全く分かりません。


なぜか一番お金を取り中抜きした奴が責任を取らず、現場のエンジニアが長時間労働で酷使される事態が生じます。


一番お金を取っている大企業の技術者が全く仕事できないクズの癖に給料が高く、さらに仕事内容が把握できず、下っ端エンジニアが仕事を把握して進めているという意味不明な状況が生じます。


偽装請負現場あるあるなんだよな。炎上・遅延の責任を取らないなら、何のための「大企業や中抜き業者」がいるんだよ。金をとっているんだから、お前らが責任とれよ。なんで一番薄給の現場のエンジニアが責任取るんだよ?

常駐先が変わる度に、人間関係はリセット

常駐先が変わると新人として派遣されますし、また書きますが、歳をとった新入社員を欲しがる職場って日本でありますか?


転職活動をしたことがある人なら理解できるかと思いますが、求人をみていると年齢制限の壁にぶち当たります。一番最初は25歳という具合にです。あとは5歳刻みに年齢制限があります。求人に年齢制限がありあります。


常駐先が変わるということは勤務地が変わります。都内の港区内で変わるくらいならいいが、お台場から池袋に変わったり、都内からデスマーチとして名高いYRPに移動したら、通勤はできないので引っ越す必要があります。その手の引っ越し費用と、その為の時間を会社がくれる話は聞いたことがないですね。

帰属意識がゼロ

常駐でずっと働いて売ると会社への帰属意識が無くなってきます。客先で隣の席に座っている人は他社の人間とかありましたし、同僚は10m先にの別の島に座っているお兄さんだったりします。


これも客先常駐のデメリットだと思います。簡単に言うと、所属している会社のことが、どうてもよくなってくるんですよね。だって、自社の人間なんて普段関わることが皆無何ですし、給料を振り込んでくれる存在になっているだけだと思います。


月1回作業報告を兼ねて本社に報告することもありましたが、機密に触れるため無難なことしか書けませんでした。忘年会を開いたって初めて見る人ばかりで、親近感も湧きようがなかったです。

マネジメント能力は積めない

客先常駐は、派遣と同じ以外にもデメリットがあります。それは、管理職としてのキャリアを積むことが不可能であるという点です。


派遣されてくる技術者のマネジメントは、客先の社員が行いますので、常駐先の人に使われる立場から抜けることはできません。なので自己の成長に結びつく経験が付きにくいです。


実例を挙げると、スケジュール管理をしたり、指揮を執ることができません、これらのことは常駐先の社員の仕事だからです。中には、これら管理職の仕事をやらせてくれる現場があるというのを聞いたことがありますが、そのような現場は私は聞いたことがないです。


言われたことを忠実にこなす人を常駐先は欲しがり、マネジメントをする派遣技術者を欲しがる現場は見たことがないです。プログラマーやエンジニアとして客先常駐としてプロジェクトに参加すると、プロジェクトを管理・指揮する経験を積むことが難しいです。


管理職としての経験が積めないまま、色々なプロジェクトに参加を繰り返して歳を取って常駐先から切られたときに終わります。客先常駐をしているエンジニアの人に聞きたいんですけど、常駐先に、プロパーではない50代のエンジニアの人って見たことがありますか?私は見たことがありません。

人事評価どうやるの?

サラリーマンをしていれば給料を決めるために直属の上司と面談して人物評価・パフォーマンス評価を行い、その結果に給与改定が行われます。


客先常駐しているエンジニアだと、どうやってエンジニアの評価を行うのか?同じ場所で働いているわけではない直属の上司が成果評価を行います。どうやってやるの?私には適切な評価方法が全く思いつかないです。客先常駐しているエンジニアの成果や仕事っぷりを直接見てないのに評価なんてできないでしょう。


私もデスマーチに精神にやられているのに、面談の為に無理矢理。自社に向かい、1か月に1度しか見ない、組織上の上司から、仕事について、色々と小言を言われて腹が立った記憶があります。


「お前、何も見てないだろ?どうやって評価するんだよ?」と思ってましたね。


せいぜい私が提出している日報を読むか、長時間労働=大きい売上なので長時間残業しているエンジニアの評価を上げていたんじゃないのか?これだと私ではなくても不満が溜まるよ。売上が少ない=業務効率上げて短時間で仕事を終えているエンジニアは低評価をつけられて、不満を抱いて会社を辞めるでしょう。

IT業界・・・思い出したくない

この記事を書いていて、IT業界から脱出して10年以上が経ち、今こうやって振り返って脱出して正解だったと常々思う。


会計の仕事をしているが、月150時間の残業地獄や休日出勤なんてなくなったし、現職も残業は当然のようにあるが、徹夜や13日連続出勤なんてものはない。客先常駐でもない同僚も目の前にいる。


アラフォーになった今、エンジニアとして人売りIT企業に勤めていたら客先から切られ、派遣元から退職強要させられて、今頃ハローワーク通いになっていたかもしれない。

参考:
IT業界を脱出して、今は経理をやっている

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